遺品整理を進める中で、大量の写真やアルバムにどう対処すればよいか、悩むことはありませんか?特に、故人が写っている写真は思い出が詰まっているため、作業が進まないことや、捨てても良いものなのか迷ってしまうこともあるかもしれません。
本記事では遺品整理の際に出てくる写真やアルバムを整理・処分する方法や注意点について詳しくご紹介します。
遺品整理での写真・アルバム整理の流れ
遺品整理を始めてみると、予想以上に写真が多くて驚くことがあります。また、写真は経年劣化しやすいため、保管方法についても考慮が必要です。
STEP1.全ての写真・アルバムを集める
遺品整理を効率的に進めるために最初にやっておきたい事は、全ての写真やアルバムを集めておくことです。一旦すべての写真・アルバムを集めることで、全体量の把握がしやすくなります。
写真・アルバムを探す際は、家の中にある引き出しや収納ボックス、押し入れなど、色々な場所を念入りにチェックしましょう。特に、写真だと1枚単位で思わぬところから出てくることもありますので、注意深く探しましょう。
STEP2.写真・アルバムを仕分けする
すべての写真・アルバムが集まったら、手元に残すものと処分するものに分けていきます。
どちらに分類するべきか迷ってしまう場合は、以下のような判断基準を設けるとスムーズに分けることができます。
- 故人が写っている写真のみ残す
- 親族と写っている写真は残す
- 記念日や旅行の写真は残す
- 同じ場面で何枚も撮った写真は1枚だけ残す
また、どうしても判断に迷ってしまうような写真は一旦保留するものとして一カ所にまとめておき、後に再確認する方法もあります。ただし、ただし、保留する量や期間には限度を設け、整理を進めることが重要です。
STEP3.残す写真・アルバムの保管
手元に残すことにした写真・アルバムは適切な方法で保管します。
写真は紫外線や湿気、風に弱いので、アルバムに入れて保管することが基本です。特に直射日光が当たる窓際や湿度の高い場所での保管は避けましょう。
■デジタル化して保管する
写真が大量にあって保管するスペースがない場合は、デジタル化して保管するという方法もあります。
スマホの「Googleフォト」の「フォトスキャンアプリ」などを使えば簡単にデジタル化できます。自宅にスキャナーがあれば、さらに高画質でスキャンできます。 ただし、自分でデータ化する場合、時間がかかり、画質にも限界があります。より良い画質を求める場合は、写真館に依頼するのがオススメです。
デジタル化したデータは、パソコンや外付けハードディスク、クラウドサービスで保存できます。
時間や手間をかけたくない、データの画質にこだわりたいという方は、写真館やカメラ屋に依頼するのがおすすめです。
デジタル化したデータは、パソコンや外付けハードディスク、クラウドサービスなどを利用して保存することができます。
■アルバムを整理して作り直す
仕分けした後のアルバムは、中身に余白ができてしまっていると思います。そういったときには、新しくアルバムを作り直しましょう。
一緒に遺品整理をしている人がいるならば、その人と相談しながら時期別やイベント別で新しくアルバムを作っていけば、故人の思い出を語り合うこともできますし、結果気持ちの整理にもつながります。
不要な写真・アルバムの処分方法
不要なものとして仕分けした写真やアルバムも、ただ捨ててしまうのは気が引けるという方もいらっしゃるでしょう。
ここでは、不要なものとして分類した写真・アルバムの処分方法にはどういったものがあるかをご紹介します。
①形見分けする
まず、親族や故人と親しい知人に形見として分配する方法があります。
形見分けには、故人を偲び、思い出や意思を受け継ぐといった意味合いがあります。
形見分けとして渡す際には、綺麗な状態にして渡すのが一般的なマナーです。ホコリやシミなどがついていないかをあらかじめ確認しておきましょう。また、渡す際のマナーには厳密に決まりはありませんが、丁寧な形にして渡したいということであれば、半紙などの白い紙に包んで、仏式ならば「遺品」、神式ならば「偲ぶ草」と表書きをした状態で渡しましょう。
②遺品供養(お焚き上げ)する
誰かに譲るつもりはなくても、ただ捨てるのは故人に対して申し訳ないと感じる場合、遺品供養(お焚き上げ)をするのがおすすめです。お焚き上げとは、大切な品物を処分する際に感謝を込めて供養し、焼却する儀式です。神社やお寺で行われ、神道と仏教では解釈が異なります。神道では「火の神様の力で、思いや魂が宿った品を天に還す儀式」、仏教では「故人の思い出の品を焚き上げて返す儀式」とされています。
お焚き上げを依頼する方法には、直接神社やお寺に依頼する方法と、遺品整理業者を通じて依頼する方法があります。神社やお寺に依頼する場合は、好きな場所を選べる反面、手続きや段取りを自分で行う必要があり、手間がかかります。一方、遺品整理業者に依頼すると、場所は選べませんが、業者がすべて手配してくれるため、負担を最小限に抑えられます。それぞれのメリット・デメリットを考慮して、自分に合った方法を選びましょう。
③自治体のゴミとして出す
最終的に残った写真は、自治体にゴミとして出しても問題はありません。
ただし、ゴミとして処分する前に、親族にはあらかじめ相談をしておくことで後々のトラブルを防ぐことができます。ゴミとして判断する基準は人ぞれぞれです。念のため、自己判断はせずに、周囲の人の意見も尊重することがポイントです。
また、後述するプライバシーの観点から、故人の写真は表から見えない状態に工夫して捨てましょう。例えば、何かに包んだり、シュレッダーにかけてから捨てるなどの配慮が必要です。
➃遺品整理業者に依頼する
遺品整理を業者に依頼する場合、写真やアルバムも他の遺品と一緒に引き取り、処分してもらえる場合があります。
費用は業者や契約内容によって異なり、追加料金として発生する場合もあるため、事前にしっかりと確認をとることが大切です。
写真を処分する際の故人のプライバシー配慮
写真やアルバムは、故人のプライバシーに関わる品物でもあります。
形見分けとして誰かに譲る際には、故人の立場に立って、見られてもいいものなのかを判断します。また、故人と一緒に写っている方にも配慮が必要です。相談なしに自分が写っている写真が誰かの手に渡っていることは、気持ちがいいものではありません。一緒に写っている方に連絡が取れる場合には、誰かに形見分けをしてもよいかを確認し、連絡が取れない場合には、他の写真を形見分けの品物として選ぶことをおすすめします。
アルバム・写真整理は遺品整理業者への依頼がおすすめ
アルバムや写真は、故人が写っていることから、遺品の中でもご遺族が感情的になりがちな品物でもあります。感情を優先してしまうと、どうしても捨てられずに整理が進まないというケースも少なくありません。
そういった場合には、写真・アルバムの整理を遺品整理業者に依頼してしまうという選択肢も有効です。遺品整理業者に頼むメリットとしては、まず時間や手間がかからないことが挙げられます。
写真1枚1枚を整理しようとすると、かなりの枚数になってしまうことも多く、ご自身で行うにはかなりの時間を要します。遺品整理業者に依頼すれば、残してほしい写真として伝えた条件や希望に沿って、手際よく整理をしてもらえます。
勝手に処分されてしまうのでは?とご不安を持たれる方もいらっしゃいますが、優良な遺品整理業者であれば、勝手に捨てられてしまうということはありませんのでご安心ください。
遺品整理業者は、過去の知識や経験から、遺品整理で直面するご遺族の気持ちを最もよく理解できる存在といえます。もし、精神的な負担や、遺品整理の時間がとれない場合は、一度遺品整理業者へ相談してみてから利用を検討してみるのも良いかもしれません。
まとめ
写真・アルバムの遺品整理は、遺品整理の中でも故人の思い出に触れる機会が多く、感情的になってしまって整理がなかなか進みづらい品物でもあります。
ご自身で整理を行う際は、気持ちの整理がつかないうちに無理をして進める必要はありません。遺品整理業者に依頼すると費用は掛かりますが、手間や精神的負担の軽減と、遺品整理を効率よく済ますことができるため、必要に応じて検討することをおすすめします。
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