不動産売却の流れを初心者向けにわかりやすく解説

不動産売却の流れを「査定」「準備」「販売」「契約」「引き渡し」の簡単5STEPで解説!

不動産売却を考えている方が最初に気になるのは、「そもそも不動産を売却する流れを知りたい!」ということではないでしょうか?「査定」「準備」「販売」「契約」「引き渡し」の5つのステップで解説していきます。

不動産売却の全体像と各ステップ解説

不動産売却の全体像は、主に「査定」「準備」「販売」「契約」「引き渡し」の5つのステップで構成されています。

まず、査定では不動産会社に評価を依頼し、適正価格を把握します。これが後の販売活動の基盤となります。

次に準備の段階に入ります。物件の清掃や修理、必要に応じたリフォームを行い、魅力的な状態に整えます。また、売却に関する書類や権利関係を整理しておくことも重要です。

販売が始まると、広告を出して買い手を探します。チラシやインターネットの活用は効果的です。購入希望者が現れたら、実際に内覧を行い、興味を持ってもらいます。

契約が成立したら、必要な手続きを行い、最後に物件を引き渡します。

不動産売却の準備

必要な準備としては「相場を調べること」「書類集め」が挙げられます。どれも不動産売却の流れのスタート地点になるので、じっくりと考えていきましょう!

  • 不動産会社が提供している査定サービス
    プロの目で見て、適正価格を算出してもらえるため、信頼性の高い情報が得られます。
  • インターネット上の不動産情報サイト
    地域を指定して類似物件の販売価格をチェックすることで、相場感を掴むことができます。

ただし、掲載されている価格は売主が希望する価格であり、実際の取引価格とは異なることがあるため注意が必要です。以下の書類を準備しておきましょう。

  • 登記簿謄本
    不動産の所有者や物件の詳細を証明する書類。法務局で取得できます。
  • 土地の測量図
    土地の正確な面積や境界を示す書類。買主が安心して購入できる材料となります。
  • 過去の管理履歴や修繕履歴書
    物件の状態を把握するために役立つ資料。
  • 重要事項説明書
    買主に物件の詳細を説明するための必須書類。

不動産売却の流れと必要な期間の目安

不動産売却のプロセスは、ステップごとに必要な期間が異なります。全体で3ヶ月から6ヶ月程度かかることが一般的です。以下は各ステップの平均的な所要時間の目安です。

  1. 査定(1〜2週間)
    不動産会社への査定依頼から結果が出るまでの期間です。一括査定サイトを活用することでスピーディに進められます。
  2. 準備(2〜4週間)
    物件の清掃、修繕、書類準備を行う期間です。このステップでどれだけ整えるかが販売成功に大きく影響します。
  3. 販売活動(2〜3ヶ月)
    広告掲載や内覧対応を通じて購入希望者を探します。立地や価格設定によっては、さらに時間がかかることもあります。
  4. 契約・引き渡し(1〜2ヶ月)
    契約締結から決済、物件の引き渡しまでを行う期間です。ここでは書類の準備や決済日程の調整が必要です。

時間がかかるポイントをあらかじめ理解しておくことで、余裕を持った計画を立てられます。

適切な売却価格を設定するための3つのポイント

不動産売却において、適切な売却価格を設定することは成功の鍵です。以下の3つのポイントを押さえることで、スムーズな売却を実現できます。

  • 不動産会社の査定価格を活用複数の不動産会社に査定を依頼し、提示された価格を比較しましょう。価格が大きく異なる場合は、根拠や評価方法を確認すると良いです。
  • 周辺物件の販売価格を調査不動産ポータルサイトや地元の情報を活用して、同じエリア内の物件価格を調べます。類似した条件の物件を参考にすると、適正価格がわかりやすいです。
  • 高すぎる価格設定のリスクを理解高すぎる価格設定は売却が長引く原因となります。一方で安すぎる価格も損失に繋がるため、適正な価格を心掛けましょう。

適切な価格設定ができれば、購入希望者からの反応も良くなり、短期間で売却が進む可能性が高まります。

不動産会社へ査定依頼

不動産を売却する際、まず重要なのが査定です。査定は、不動産会社に依頼し、自分の物件の状態を正確に把握するためのステップです。これにより、適切な販売価格を設定することができます。

査定を依頼する際は、複数の不動産会社にコンタクトを取ることをお勧めします。各社によって査定価格が異なることがあるため、比較することでより良い条件での売却につながる可能性があります。

不動産の査定には主に「簡易査定」と「訪問査定」の二種類があります。

  • 簡易査定
    インターネットで物件の基本情報を入力し、概算の査定価格を得る方法。手軽で迅速に結果を比較できる点が魅力です。
  • 訪問査定
    不動産会社の専門家が実際に物件を訪れ、詳細に査定する方法。建物の状態や周辺環境などを総合的に評価するため、より正確な価格が提示されます。

以下の手順で一括査定サイトを利用しましょう。

  1. 信頼できるサイトを選ぶ。実績や利用者の口コミを参考にするのが良いです。
  2. 物件の所在地、種別(マンション、一戸建てなど)、面積、築年数などの基本情報を入力。
  3. 査定依頼後、複数の不動産会社から送られてくる査定結果を比較。
  4. 査定価格が異なる理由を確認し、適切な会社を選ぶ。

媒介契約の締結

不動産売却を進めるうえで、媒介契約の締結は避けて通れない重要なステップです。媒介契約とは、不動産会社と締結する契約で、売却活動を正式に依頼する法律的な根拠となります。

媒介契約の種類と特徴

媒介契約には「専属専任媒介契約」「専任媒介契約」「一般媒介契約」の3つの種類があり、それぞれの特徴を理解することが大切です。

  • 専属専任媒介契約
    特定の不動産会社にのみ依頼する契約です。専属で売却活動を行うため、効率的な売却が期待できますが、他の会社に依頼できないという制約もあります。
  • 専任媒介契約
    特定の不動産会社に依頼しつつ、自分でも買い手を探せる契約です。不動産会社のサポートを受けながら、自身の活動も併用できる柔軟性が特徴です。
  • 一般媒介契約
    複数の不動産会社に依頼できる契約です。広範囲な売却活動が期待できますが、不動産会社間の競争により情報共有が限定的になることがあります。

媒介契約のポイント

媒介契約を選ぶ際には、売却活動に対する依存度に応じて「専属専任」「専任」「一般」のいずれかを選択しましょう。

  • 信頼できる不動産会社を選ぶために、過去の実績や口コミを確認することが役立ちます。
  • 契約内容を細かく確認し、手数料や契約期間、広告活動の内容について把握しておきましょう。
  • 契約の際には、口頭の説明だけでなく、必ず書面で内容を確認してください。

売却活動の開始

不動産の査定や売却方法の決定をもって、売却活動が始まります。不動産会社に仲介を依頼する場合、プロの知識や経験を活用して売却活動を進められます。一方で、自分で売却活動を行う場合には、インターネットやチラシなどを用いた広報が必要になります。

販売価格の設定方法

最初に行うべきは、地域データや同様の物件の販売価格を調べることです。これにより、相場感をつかむことが可能になります。

  • 不動産の査定を専門会社に依頼すると、物件の状態や周辺環境、過去の販売履歴を基に適正価格を導き出せます。
  • 査定結果を参考にして、最終的な販売価格を決定します。

宣伝活動の方法

インターネットを活用した情報発信や、地元の新聞やフリーペーパーへの広告掲載が効果的です。

  • 不動産ポータルサイトやSNSを利用して、多くの人に物件情報を届けましょう。
  • 地域密着型の広告媒体を活用することで、近隣住民にアプローチが可能です。
  • 不動産会社に依頼する場合は、会社のネットワークを活用して広範囲に宣伝できます。

購入希望者との交渉

購入希望者との交渉は、不動産売却において非常に重要なステップです。この段階では、条件や引き渡しの時期なども話し合うことになります。まずは購入希望者が提示する価格をしっかりと確認しましょう。希望する価格とのギャップが大きい場合は、交渉の余地があるかもしれません。

交渉を進める際は、冷静さを保ちながら相手の意見にも耳を傾けることが重要です。お互いに納得できる条件が見つかることで、スムーズに契約に進むことができます。

内覧対応と条件交渉

物件の魅力を最大限に引き出すために、事前に清掃や整理を行っておくことが重要です。内覧時に物件がきれいに整っていると、購入希望者の印象が良くなり、購買意欲を高めることができます。この段階での丁寧な対応が最終的な価格交渉に影響を与えることもあるため、余裕を持った準備を心掛けましょう。

内覧後、購入希望者から条件や価格についてのフィードバックがある場合もあります。特に「いくらなら購入を検討するか」といった具体的なリクエストがあった場合は、冷静にその内容を吟味することが大切です。自分の希望価格と相手の提示価格が異なる場合、条件交渉が必要になります。

売買契約の締結

購入希望者と交渉がまとまったら、契約内容を確認し、合意に至った条件を明確に文書化します。このとき、売買価格や引き渡し日、手付金など、重要な項目について再確認することが大切です。また、契約書にはさまざまな条項が含まれているため、特に解除条件や瑕疵担保責任については注意が必要です。

契約締結後には、手付金を受け取ることが一般的です。この手付金は後々の部分的な支払いや契約の証明として重要な役割を果たします。売買契約が無事に締結されると、いよいよ不動産の引き渡しに向けた準備が整います。

引き渡しと決済

引き渡しと決済は、いよいよ不動産売却の最終段階です。このプロセスでは、売却価格の受け取りと、物件の所有権移転が行われます。

引き渡しの準備

物件をきれいに整えることから始めましょう。これには、掃除や修繕が含まれます。買主に良い印象を与えるために、内装や外装を清潔に保ち、不要なものは処分しておくことが望ましいです。

次に、必要書類の整理を行いましょう。引き渡しに必要な書類には、登記簿謄本、重要事項説明書、管理規約などがあります。これらの書類は、買主に対して物件の状況を正確に伝えるために重要です。事前に全ての書類を準備しておくことで、引き渡し当日の混乱を避けることができます。

決済手続き

売主と買主は決済日を相互に確認し、適切な日時を設定します。この日に、双方が指定した場所で集まることが一般的です。

決済前には、買主が必要な資金を銀行などから準備し、手元に持参することが求められます。また、売主は登記のために必要な書類を全て準備しておく必要があります。これにより、スムーズな手続きが確保されます。

決済当日は、買主が売却代金を支払うと同時に、売主は物件に関する重要書類や鍵を買主に引き渡します。この際、支払いが確認できたら、売主は登記簿における所有権の移転手続きを行います。

内覧を成功させるための準備とポイント

内覧は購入希望者に物件の魅力を直接伝える重要なステップです。事前準備をしっかり行い、良い印象を与えましょう。

内覧前の準備

まず、部屋の清掃や整理整頓を徹底しましょう。家具の配置を工夫し、広さを感じさせるようにするのがポイントです。また、照明を明るくし、カーテンを開けて自然光を取り入れることで、より良い雰囲気を演出できます。

内覧当日の対応

購入希望者が来る際は、笑顔で挨拶をするなど、丁寧な対応を心掛けましょう。よく聞かれる質問(築年数、修繕履歴、近隣環境など)に対して、すぐに答えられるよう準備しておくとスムーズです。

物件の強みを強調しつつ、デメリットがあれば正直に伝えることも信頼を得るポイントです。

不動産売却を効率化する無料ツールとリソース

不動産売却をスムーズに進めるために、無料で利用できるツールやリソースを活用しましょう。

一括査定サイト

複数の不動産会社に一度で査定を依頼できる便利なサービスです。査定結果を比較して、最適な会社を選びましょう。例: SUUMO、HOME’Sなど。

他の不動産のデータを確認できるサイト

地域の不動産のデータを閲覧できるサイトを活用して、相場感を掴みましょう。地域別の平均価格や過去の売却事例が役立ちます。

チラシやSNSでの宣伝

手軽に情報を拡散する方法として、チラシ作成ツールやSNSの活用があります。無料テンプレートを利用して視覚的に魅力的なチラシを作成しましょう。

不動産売却後の手続き

売却代金の受領が完了した後、まず所有権移転登記を行います。この手続きは、不動産の権利を正式に買い手に移すためのもので、法務局で実施します。必要な書類を揃え、手続きがスムーズに進むよう事前に準備を整えましょう。

税務申告と納税

不動産を売却した際、譲渡所得が発生した場合には税務申告が必要です。譲渡所得は、売却価格から取得費や譲渡にかかった費用を差し引いた利益を指し、この利益に対して譲渡所得税が課されます。確定申告を通じて正確に対応しましょう。

  • 売却契約書や登記簿謄本、必要経費を証明する領収書などを準備し、正確な申告を行うことが重要です。
  • 譲渡所得には特例が適用される場合もあります。例えば、自宅を売却した場合には3,000万円の特別控除が受けられる可能性がありますので、忘れずに確認しましょう。

その他必要な手続き

不動産売却後には、所有権移転登記や税務手続き以外にも以下の手続きが必要です。

  • 売却した不動産に関連する公共料金の精算。水道、電気、ガスなどの契約名義を変更し、請求の混乱を防ぎましょう。
  • 火災保険や地震保険など、不動産に関連する保険の解約手続きを行います。保険金の払い戻しが受けられる場合もあるため、契約内容を確認してください。

不動産売却の流れに関するよくある質問

不動産売却に関する代表的な質問とその回答を以下にまとめました。

  • Q: 不動産会社を選ぶ際のポイントは?
    A: 信頼できる会社を選ぶことが重要です。口コミや評価を参考にし、自分に合った会社を選びましょう。
  • Q: 売却活動にはどのくらいの期間がかかりますか?
    A: 物件の立地や状態、他の不動産の動向によりますが、一般的には数ヶ月から半年程度です。余裕を持った計画を立てましょう。
  • Q: 売却価格の設定には何を参考にすれば良いですか?
    A: 不動産会社の査定や他の不動産の価格動向を参考にすることが重要です。適正価格を見極め、スムーズな売却を目指しましょう。
  • Q: 売却後に発生する税金は?
    A: 譲渡所得税や固定資産税が発生する可能性があります。事前に調べて理解しておくことで、売却後のトラブルを防ぐことができます。

まとめ

不動産売却の流れについて、ここまでの内容をおさらいしましょう。初心者にとって不安の多い不動産売却ですが、基本的な流れを理解することで、スムーズに進めることが可能です。

まず、査定から始め、適切な価格設定を行いましょう。その後、販売方法を選び、売却活動を実施します。広告や内覧などのプロセスを丁寧に進めることで、売却の成功率を高めることができます。

契約に進む際には、法律的な知識や専門家の助言を活用すると良いです。また、焦らずじっくりと取り組むことが大切です。不動産売却は大きな決断ですが、正しい知識と計画で成功へとつなげることができます。

この記事の監修者

エコリング不動産
宅地建物取引士・相続葬送支援士・鑑定士
本田 和裕

札幌市で不動産業14年従事、売買取引件数400件以上、不動産仲介・買取からリフォームプロデュース・再販売まで対応可能です。エコリングでは日用品・ブランド品の鑑定・査定も行っておりおウチまるごとの対応が出来ます!

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